7月を振り返ってみると、ほぼ毎日と言っていいほど、
どこかしらで雷雨や大雨になっていて、
特に後半は大雨による被害も相次ぎました。
その被害の一つ、浸水被害を防ぐための重要な役割を果たしてくれるのが「下水道」
そこで今回は、下水道について学ぶべく東京・有明にある虹の下水道館へ行ってきました。
東京都下水道局が運営する下水道の体験型施設で、
下水道の役割や仕組みを楽しみながら学ぶことができます。
ここは、下水道の水をきれいにする水再生センターの中央監視室(イメージ)。
中央監視室では、雨雲レーダー(東京アメッシュ)や各ポンプの水位を常にチェック!
雨雲が近付いてきたら、早めにポンプを稼働させたりポンプの稼働数を増やすなどして、
下水道管に流れ込む大量の雨水をすばやく川や海に放流させます。
また、浸水害から街を守る以外に、下水道にはもう一つの大きな役割
「日常生活などで汚れた水をきれいにして海や川に戻す」
というのがあります。
東京23区では、一日に440万立方メートル(東京ドーム約3.5倍)の水が毎日下水道管に流れ込みます。
それを13の水再生センターで担当区域を分けながら処理しています。
虹の下水道館では、13の水再生センターの一つ、有明水再生センターの施設を
実際に見学できる下水道ツアーを開催。
水がどのようにきれいになっていくのかを、夏休み中の子供たちに混じって私も勉強してきました!
まずは【第一沈殿池】
工事中のため、写真はありませんが、ここで下水に含まれる汚れを2~3時間かけて沈殿させます。
ツアーガイドの方が左手に持っているのが第一沈殿池の入口の水、右手が出口の水です。
やはり、ここの辺りはかなりにおいがきつかったです…
次は【生物反応槽】
ここは、微生物に下水の汚れを食べてもらう場所です。
下水に、微生物の入った泥(活性汚泥)を加え、さらに微生物が生きるのに必要な空気を18時間送り込み、かき混ぜます。
そして【第二沈殿池】
ここでさらに下水の汚れを3~4時間かけて沈殿させます。
生物反応槽で汚れを食べてくれた微生物たちがお腹いっぱいになって下に沈んでいきます。
ここできれいになった上澄みの水(処理水)をくみあげて
においをかいでみると…
無臭!!
しかも色もなくなってます!!
処理水の約20%はさらに高度処理されて再生水に。
再生水は熱帯魚のグッピーが住めるほどきれいな水質です。
ここでの再生水は、建物のトイレ用水や、ゆりかもめの車体洗浄などに利用されているそうです。
また、地下にある下水道は、外気温の影響を受けにくいため、
下水道を循環させることで熱交換をし、冷暖房に利用している施設なんかもあるようです。
さて、この週末もここ最近ほどではありませんが、まだちょっと不安定で
下水道のポンプが活躍するところもありそうです。
きょうは山沿いが中心ですが
あすは西日本~東日本の広い範囲で不安定な天気に。
特に、九州や中国地方では局地的に激しい雷雨のおそれがありますので
天気の急変にお気をつけ下さい。