きのう都内ではひょうやあられが降りました。
(右があられ、左は一円玉です。)
東京・大手町でも8年ぶりに7ミリのひょうを観測。
12月に降るのは23年ぶりのことです。
ひょうは大気の状態が不安定な時に発生する積乱雲から降ってきます。
下の写真はきのうお昼過ぎの東京・赤坂の空。
積乱雲の中は上昇気流がとても強いため、小さな氷の粒はなかなか下に落ちることができず、周りにある他の粒とぶつかったりくっついたりしながら大きな粒に成長。
こうして大きくなった氷の粒が融けきらずに氷のまま落ちてきたものが“ひょう”です。
皆さんもご存知のように積乱雲が発生しやすいのは夏だから
この時期にひょうが降るのは珍しいと感じている方が多いかもしれません。
が!調べてみると冬にひょうが降るのが珍しいというよりも、
そもそも“ひょうが降ること自体が珍しい”のです。
記録が残る1989年以降に東京でひょうが降ったのはたったの8回。
ただ、あられになると一気に数が増えます。
“ひょう”は5ミリ以上の氷の粒。5ミリ未満は“あられ”です。
つまりひょうはあられよりもより上昇気流が強い(=より大気の状態が不安定な)積乱雲のもとで発生していると言えます。
1989年以降、東京であられが降ったのは43回。
そのうちのほとんどが1~2月。
あられクラスになるとむしろ冬場に見られるんですね。
ということで、ひょうが珍しい上に、やはりこの時期にひょうを降らせるほどの活発な積乱雲が発生したのはさらに珍しいことなんですね。
ひょうが降って冷たい空気を引きずりおろし、さらにきのうは東京で初雪も観測。
あと少しずれていれば東京でもホワイトクリスマスになったのに・・・
ということで、珍続きで東京のホワイトクリスマスを調べてみると
前回はなんと1991年12月25日。
(気象庁監修「気象」より)
ただ、今年はどかんと高気圧に覆われるので、全国的に穏やかなクリスマスになりそうですね。