きのうで仕事納めという方も多いかと思いますが(私は元日まで仕事ですが笑)
この一年を振り返ってみると、極端すぎる気象が相次ぎました。
記録で見ても、春夏秋冬全ての季節で、全国の観測史上ランキングを塗り替えた
まさに“じぇじぇじぇ”な一年でした。 

【降りすぎた冬】
今年は、青森・酸ヶ湯と山形の肘折が、積雪部門で国内記録を更新しました。
酸ヶ湯や肘折は、ただでさえ雪が多い所ですが、今年はいつにもまして雪が多かったことを象徴しています。 

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滋賀県・伊吹山は現在観測を行っていないため、実質1位の記録です。
また、1月14日成人の日、東京でも8センチの雪が降り、
首都圏の雪の弱さが浮き彫りとなったことも印象的でしたね。


【長すぎた桜前線】
そして、寒すぎた冬から一転、今度は突然、春がやってきました。
3月10日、東京では観測史上最も早い“夏日”が出現。(夏日=最高気温が25度以上の日)

そんな気温変化にサクラたちもびっくりしたように続々と花を開かせていきました。
3月13日、福岡では観測史上最も早くサクラ開花(2009年タイ)
続けて東京でも3月16日、観測史上最も早くサクラ開花(2002年タイ)
このまま勢いに乗って一気に咲き揃っていくのかと思いきや北日本あたりから前線のスピードが失速。
「いつ咲くの?」「今でしょ!」が密かな天気界でのブームとなっていましたが(私だけ?)
サクラ前線は74日間かけてようやくゴールへ!

5月26日、稚内で観測史上最も遅いサクラの開花を迎え、
これまでの記録だった2010年の73日間を上回り、過去最長記録のサクラ前線となりました。
(※サクラの開花日は1953年より観測)


【暑すぎた夏】
太平洋高気圧にチベット高気圧、Wの高気圧や連日の暑さや強い日差し、フェーン現象などさまざまな現象が折り重なった結果、国内最高気温ランキングが塗り替えられることとなりました。

イメージ 2

全国トップの暑さとなった高知・江川崎では8月10日から4日連続で40度超えという異例の記録も出したうえに、41度と目を疑いたくなる数字まで叩き出しました。

そんな暑さが溜まっていたちょうどその頃、東京でも全国最低気温ランキングで新たな記録が誕生。イメージ 3

これ最低気温ですよ!
この気温が出たのは夜で、東京では1日中30℃以上だったということになります。  

【短かった秋】
猛暑の“倍返し”でしょうか、今年の10月上旬は記録的な暑さで、厳しすぎる残暑となりました。

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10月の最高気温も記録尽くし!!!
特に、10月に35度を上回る猛暑日となったことは全国初のこととなりました。
それだけ今年は上空の太平洋高気圧が強かったことを表しています。      

ざっと記録から一年を振り返ってみましたがいかがでしたか?
かなりマニアックな内容ですが、とにかくこの一年が記録尽くしだったことが伝わっていれば幸いです。  
個人的に印象的だったのは、この夏、トピックスにあがるような天気が土日に多かったこと!
私はこの4月から、土日に出演のお仕事をさせて頂いているのですが
山口・島根で集中豪雨が降ったのも
東京で最低気温が30度を下回らなかったのも
6年ぶりに全国で最高気温が40度超えとなったのも
ぜーんぶ土日で、とにかく夏は忙殺でした。

それは偶然だったとしても、ここまで記録を塗り替えるような気象現象が相次ぐことはとても珍しいです。異常気象に明確な定義があるわけではないので明言はできませんが、個人的には“異常気象が日常化”してきているようにも感じます。
(※気象庁では「30年に1回程度で起こる現象」を異常気象と定義しています。) 

来年もきっと避けることはできない異常現象。
少しでもその被害を抑えられるよう、“おもてなし”の心でわかりやすい気象解説を心がけ
、日々精進していきたいと思います。
こんな私ではありますが、来年もどうぞよろしくお願いいたします。

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