先日、夏休みをいただきまして
今年で世界遺産に登録されて20周年になる屋久島を訪れました。
「屋久島は月に35日雨が降る」
これは林芙美子が小説「浮雲」に記した有名なフレーズです。
この言葉通り、屋久島は全国でもトップレベルに雨が多く
年間降水量は約5000ミリと、東京の3倍近い雨が降ります。
そんな屋久島も、この夏は記録的な少雨となりました。
7月はたったの13.5ミリしか雨が降らず、月間降水量は観測史上最少を記録。
そして、8月も100ミリ程度で平年の半分以下。
縄文杉を見るためには標高約1300mまで登らないといけないため
雨が降ると途中で引き返すことも珍しくないそうですが
お会いするガイドさんも口を揃えて「今年は全然雨が降らない」とおっしゃっていました。
私も5日間、屋久島に滞在しましたが
雨に降られたのはトータルで1~2時間程度でした。
少雨の影響はこんな所にも。
こちらはジブリ映画「もののけ姫」のモデルとなった白谷雲水峡。
本来は雨で、もっと苔が生い茂り、緑が潤っているはずが
今年は雨が少ないため、苔の元気がなく、緑も少し薄いそうです。
(とは言ってもそれでも十分、圧巻の景色だったんですけどね。)
ただ、9月に入り、台風17号のおかげ(と、この場合は言うべきでしょうか)で大雨に。
きのうまでの降水量はすでに114.5ミリと、8月の月間降水量を超えています。
台風シーズンも本格化し、雨の季節を迎えつつある屋久島。
本来であれば、9月には400ミリを超える雨が降るところ。
来週後半になると、また、台風の卵が1、2個予想されています。
例年通り雨が降って、本来の屋久島の姿が戻ることを期待したいです。