先日、友人に会うために神奈川県川崎に行ってきたのですが
その時におもしろそうな施設を発見!
JR川崎駅から徒歩1分の所にある、東芝未来科学館です。

イメージ 1
イメージ 2
イメージ 3
イメージ 4

中にはこんな展示も。

日本初のカラーテレビ

イメージ 5

日本初の電気冷蔵庫

イメージ 6

日本初の電気洗濯機

イメージ 7

日本初のマイクロプラミング方式コンピューター
昔は成人男性よりも大きなサイズだったんですね~。

イメージ 8

これだけあって、無料とは素晴らしい!

そして、私が思わず足を止めたのがこちら!

ゲリラ豪雨を発見するレーダー技術!?

イメージ 9

ここでは、次世代気象レーダー“フェーズドアレイ気象レーダー”について説明されていました。
(恥ずかしながらその時初めて知ったのですが・・・)
このレーダーを東芝が作っているから、このパネルが展示されていたんですね。

じゃあフェーズドアレイってなにがすごいのかと言うと、
そもそも、竜巻や集中豪雨をもたらすような積乱雲のスケールって
降り始めから豪雨になるまでのリードタイムがたった数分しかありません。
さらに竜巻や突風については発生・発達・消滅までが数分以内の世界。

また、これらの現象が起こるのは数km四方以下と、極めて狭い範囲に限られます。
私達からしたらものすごく大きく見える積乱雲も、
台風などと比べると、スケールとしてはとてつもなく小さいんですね。

このような時間、空間スケールの小さな現象による局所的気象災害の軽減には、
積乱雲の“立体構造”を“より詳細に”観測することが重要です。

そこでフェーズドアレイのすごさを実感するわけです。
現在運用中のドップラーレーダーと比べると・・・
【ドップラーレーダー】

イメージ 10

【フェーズドアレイ気象レーダー】

イメージ 11

(図は気象庁HPより引用)

①雨雲を立体的に捉えられるこれまでは“線”しか捉えられなかった雨雲を“面”で捉えられるようになる
②リアルタイムな観測が可能現在運用中のドップラーレーダーだと観測は5分間隔ですが、高速スキャンが可能なフェーズドアレイだとなんと10秒間隔!

つまり、フェーズドアレイならば、より高い精度、かつ、よりリアルタイムに積乱雲を観測することが可能になるのです。

このフェーズドアレイ、すでに日本で1台だけ運用が始まっています。
2012年5月に大阪大学吹田キャンパスの屋上に設置されました。

イメージ 12

観測範囲

イメージ 13

こちらは試験観測結果(2012年7月26日)

イメージ 14

1つの積乱雲エコーの大きさは水平3km・鉛直8km程度ですが、
高度4~6kmにゲリラ豪雨の卵とも呼ばれるファースト・エコーが現れたあと
急激に成長しながら数分間で地上まで滝のように落下する様子が観測されたそうです。


気象学的な解析はこれからですが、このような観測事例を調べることで、
どのようなエコーが急激に発達して大雨をもたらすかなどの
新しい知見が得られることが期待されます。
また、このような3次元データをリアルタイムで処理することができれば
局地的大雨の短時間予測情報にもつながると考えられています。

(写真や図、考察は独立行政法人情報通信研究機構HPより引用)

リアルタイムの実況はこちらのサイトhttp://pawr.nict.go.jp/にてこんな風に↓公開されていますので近畿地方にお住まいの方などはぜひご活用下さい。

イメージ 15

現在、大阪大学に加えて、研究センターのある神戸と沖縄の計3台を設置。
今年度中には気象研究所にも1台設置予定だということです。
日本で初めて開発されたフェーズドアレイ気象レーダーは
レーダー先進国のアメリカでも注目されていて、今後の研究が期待されています。

    コメントを残す

    メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

    CAPTCHA