去年の夏、講演会で北海道の網走にお邪魔したんですがその時にお世話になった方が、きのうの網走の様子を送ってくださいました。
この冬、北海道東部では、度重なる冬の嵐により、大変な大雪となっています。
そして、この暴風雪の影響は、こんな所にまで波及しているんだそう。
それは屈斜路湖。
2015年2月22日 美幌峠より撮影 (手前の白い部分は、凍った氷の上に積もった雪)
冬の風物詩にもなっている屈斜路湖の「御神渡り(おみわたり)」が今年は珍しく現れず、驚いていると言うのです。
(※御神渡り=湖が全面結氷後、氷の寒暖差で膨張と収縮を繰り返し、湖面から氷が盛り上がる現象)
この御神渡りができるには、湖の全面結氷が絶対条件なんですが、今年は氷がなかなか凍らない。
その原因がどうやら「冬の嵐」にあるということなんです。
そこで、屈斜路湖に詳しい川湯エコミュージアムセンターの方にお聞きしました。
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Q.全面結氷しないのは、どれくらい珍しいことなんですか?
―A.屈斜路湖が全面結氷しなかったのは2007年以来8年ぶりのこと。(公式な観測ではないため、瞬間的には全面結氷している可能性はあります。)
Q.なぜ全面結氷しなかったんですか?
―A.全面結氷するためには、①気温が下がる②無風この状態が3日ほど続かないと結氷には結びつきにくいです。
ところが今年は幾度となく暴風雪が襲ってきました。
低気圧に向かって暖かい空気が流れ込んだため、気温が下がらず、氷が凍りづらかった。しかも薄い氷ができては、暴風によって波が立ち、氷が壊された。
通常ならば2月上旬には全面結氷していてもおかしくないのに、今年は薄い氷すら張ることができませんでした。
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それほど雪が降らない北海道東部のはずが12月以降、なんと8回も道東付近で低気圧が急発達。
これは異常な多さです。
雪の量も記録的で、各地で平年を大幅に上回る積雪となっています。
道東の嵐はもう落ち着いていますが、また10日(火)に道東含む北日本で荒れた天気となるおそれがあります。まだまだ気の抜けない天気が続きそうです。