きょうの記事はこちらです。

りょうこの翻訳?

2021年5月17日、Tauktaeと名付けられたサイクロンがインドのGujarat州を襲った。

米合同台風警報センターは、Tauktaeが陸地に近づいた時の最大風速は100ノット(時速185キロ)、最大瞬間風速は125ノット(時速230キロ)と発表。
これは1998年以降にアラビア海で観測された台風の中で5番目に強いものだった。

インド沿岸には破壊的な高潮が押し寄せ、一部の地域では3メートルの高さになったと報告されている。
報道によると、少なくとも12人が死亡し、数百棟の家屋が倒壊し、停電や交通渋滞が発生。

北インド洋では、世界の熱帯低気圧の約7%しか発生していないが、低地の海岸線に多くの人々が住んでいるため、嵐が起これば非常に大きな被害をもたらす。
東側のベンガル海に比べ、アラビア海でサイクロンが発生することは珍しく、通常、年に1〜2回程度。
水温が低く、空気が乾燥している上に、上層の風が強いことが、アラビア海のサイクロンを弱く短命にさせる。
ただ、条件が整えば強力なサイクロンが発生することもある。
今回もまさに理想的な環境だった。
上層の風は穏やかで、アラビア海の海面水温も約31℃で、5月中旬としては例年より数℃高かった。

NOAAの研究者グループは、過去数十年間に、アラビア海において、特にポスト・モンスーンの季節に、熱帯サイクロンの強度が増加していることを観測。
この研究グループのモデリング結果によると、地球温暖化と海面水温の上昇がこの変化の原因の一つであることがわかっている。

記事からの考察

今回はサイクロンがテーマですが、サイクロンと台風を比較してみようと思います。

そもそも台風とサイクロンの違いって何か?
実は台風がどこにいるかで呼び名が変わるだけで、台風もサイクロンもハリケーンもどれも同じ気象現象です。

東経100°~180°の北西太平洋および南シナ海に存在する位置するものが台風。
ハリケーンは、北大西洋・カリブ海・メキシコ湾および西経180度より東の北東太平洋に存在。
ベンガル湾やアラビア海などの北インド洋に存在するものがサイクロンなんです。


アラビア海で観測史上5番目の強さの風を観測したとのことですが
では台風の過去の記録はどれくらいでしょうか。

気象庁HPよりhttps://www.data.jma.go.jp/obd/stats/etrn/view/rankall.php

宮古島で観測された最大瞬間風速85.3m/s(第2宮古島台風)が
現在も観測を実施している地点としては日本の観測史上1位の記録です。

数字で比較すると、サイクロンより台風の方が影響が大きいと言えそうです。

新発見?

 北インド洋では世界の熱帯低気圧の約7%しか発生していない

日本周辺の台風に着目することが多いので、これは意外でした。
こちらはNASAが過去150年間の台風・ハリケーン・サイクロンの進路を1枚の図面にまとめたもの。
https://earthobservatory.nasa.gov/images/7079/historic-tropical-cyclone-tracks


日本付近にはかなりの強さで、それも数多くの台風が襲来してることがわかります。
これは色々と非常に興味深いので、また後日まとめたいと思います。

福岡良子(ふくおかりょうこ)